「家計簿だけじゃ足りない!?40代・50代からの“簿記”で人生とお金を整える学び直し」

こんにちは。アラフィフブロガーのエストです。

家計簿をつけても「なんでお金が残らないのか分からない…」と思ったこと、ありませんか?
毎月ちゃんと記録しているのに、赤字。どこが無駄なのか、自分でもよく分からない。

そんな経験がある方にこそ、ぜひ知ってほしいのが 「簿記」というスキル。

私は40代後半にリボ払いをやっと完済して、それからお金の勉強を本格的に始めました。

そんな中、某YouTubeで初めて聞いた【簿記】という言葉。

初めはなんだろうな?と思って始めた【簿記】

実は簿記は、ただお金を記録するだけでなく、「お金の流れを“分析して整える」ことができる、いわば【お金の診断士】のような技術なんだということが学んでいくうちにわかりました。

そこで今回は、子供が進学したり、家やマンションを購入!といった生活の変化が現れやすい、40代・50代だからこそ始めてほしい理由、そして家計簿では見えない“お金の本質”に気づける理由を、具体例や図解を交えてわかりやすく解説します!

簿記ってなあに?

簿記(ぼき)とは、お金やモノの出入りを記録して整理するルールのこと。
家計簿の“進化版”と思ってください。

ただし、単に「使ったお金をする」だけではなく、
なぜ使ったのか(目的)/お金がどこから来てどこへ行ったのか(流れ)まで記録・分類していくのが簿記です。

要素意味
資産自分が持っているモノやお金現金・預金・土地・売掛金・在庫など
負債将来返さなければいけないお金借金・ローン・買掛金・未払金など
純資産資産から負債を引いた残り。自分の持ち分資本金など(個人なら「自分の財産」)
収益お金が入ってくること売上・利息収入・サービス料など
費用お金を使ったこと(価値が減ったもの)仕入れ・交通費・水道光熱費・通信費・広告費など

◆これが「勘定科目」!お金の動きを細かく分類する名前

簿記では、上記5要素をさらに細かい名前=勘定科目(かんじょうかもく)で記録します。

たとえば:

  • 電気代は「水道光熱費」
  • スマホ代は「通信費」
  • コンビニでの立ち寄りランチは「交際費」や「旅費交通費」にもなることも

これらはすべて「費用」のグループに分類されます。

「仕訳」ってなに?

仕訳(しわけ)とは、「お金の動きを、左(借方)と右(貸方)に分けて記録する」こと。
ちょっと難しそうに聞こえるかもしれませんが、実はシンプルです。

🧾 例:1,000円の文房具を現金で買ったとき

(借方)消耗品費 1,000円 |(貸方)現金 1,000円

  • 左側(借方):使った内容(文房具=費用)
  • 右側(貸方):支払った手段(現金)

「何に使ったか」と「どこから払ったか」を対で記録する。
これが簿記の一番の基本、「仕訳」です。

🎯初心者向け!仕訳の超シンプルな考え方

パターン借方(左)貸方(右)
商品を売って現金を受け取った現金(資産が増える)売上(収益が増える)
お弁当を買って現金で払った食費や交際費(費用が増える)現金(資産が減る)
パートの給料を支払った給料手当(費用が増える)現金(資産が減る)
銀行からお金を借りて口座に入金した預金(資産が増える)借入金(負債が増える)

このように、「何が増えた?」「何が減った?」を2つずつセットで記録するのが簿記のルールです。

家計簿と簿記、何が違うの?

◆ 家計簿は「記録」で終わる。簿記は「分析」して「整える」

こちらは家計簿と簿記(仕訳)について比較してみました。

皆さんは家計簿をつけるときに、金額・日付・項目を記入していますね。

しかし、家計簿は記入方法や考え方が各家庭独特のものだし、他人に見せて評価してもらったり分析してもらうわけではありません。

でも企業では簿記を利用することでその使用用途、どこにお金が流れているのかが、協力してくれる企業や、これから協力をお願いしたい企業、つまり他者に対して自社の経営状況、資産状況を把握してもらい、比較・評価してもらえたり、出資してくれている株主にも自分たちの経営状態をしっかりみてもらい、安心してもらえます。

比較項目家計簿簿記(仕訳)
記録内容使った金額・日付・項目使途+資産・負債・収益・費用に分類
見える情報「いつ・何に使ったか」「どこにお金が流れ、何が残っているか」
ゴール家計の振り返り資産状況・経営分析
活用先自分用企業・税務署・銀行も使う情報

◆ 具体例:同じ「9,200円の出費」をどう記録するか?

それでは家計簿と簿記の記載方法について具体例を見てもらいますね。

家計簿の記録例(一般的な書き方)

例えば4月のある週、以下のような記録があったとします。

4月3日 スーパーで食材を3,000円購入
4月4日 カフェでランチ1,200円
4月6日 ガソリンを5,000円給油
→ 合計:9,200円の出費

この記録から「今週9,200円使ったな」とは分かりますが、それが生活費なのか、娯楽費なのか、どこに無駄があるのかまでは見えてきません。

簿記の記録例(仕訳による分類)

(借方)生活費(費用) 3,000円 |(貸方)現金 3,000円  
(借方)交際費(費用) 1,200円 |(貸方)現金 1,200円 
(借方)車両費(業務用の場合)または生活費(家庭用)として記録 
 家庭用なら 
    生活費(費用) 5,000円 |(貸方)現金 5,000円
→ 生活費(費用)として 8,000円 
 交際費(費用)として 1,200円  現金が9,200円減った 

つまり、「費用の目的ごとに分けて記録する=分析できる」というのが簿記のポイントです。

これによって、「外食が多くて交際費がかさんでいるな」「車の使用頻度が上がっているな」といった“支出の傾向”まで見えるようになり、次のアクション(節約や調整)につなげられるのです。

「簿記と家計簿の違い」図解で明確にする比較表

項目家計簿簿記(仕訳)
記録目的お金の使い道を把握するお金の流れを性質ごとに分類し、財務状況を分析する
記録内容日付・金額・ざっくりした用途(例:食費、光熱費)「費用・資産・負債・収益」などの科目で記録し、貸方・借方でバランスを取る
得られる情報「いつ、何に使ったか」の記録「資産はどれだけある?負債は?利益は出てる?」といった全体像・傾向・判断材料が得られる
活用範囲自己管理用(ノートやアプリ)家計・副業・確定申告・仕事でも活用できる汎用性の高いスキル
思考の変化「今月も赤字だった…どうしよう」「外食費が多かったから来月は抑えよう」「車の維持費が利益を圧迫してる」など判断ができる

🔍 補足ポイントとして伝えたいこと

  • 家計簿は“日記”、簿記は“地図”のようなもの
    → 家計簿は過去の記録で終わるが、簿記はこれからの家計をどう整えるかの「方向性」が見える
  • 「なんとなくの節約」から「分析して整える節約」へとステップアップできる

ということになります。

なぜ今、40代・50代が“簿記”を学ぶべきなの?

理由1:老後資金や教育費など、将来設計に数字力が必須

家計簿では「今年の支出」は分かっても、
将来の「固定資産(保険・貯金)」「負債(ローン)」を見通す力はつきません。

簿記を学ぶことで、

  • 自分の家計の“バランスシート”が作れる
  • 貯金が資産なのか、負債がどれくらいあるのか
  • 子どもの教育費を「支出」ではなく「投資」と考える力

が身につきます。

自分の家計の“バランスシート”ってなに?と思いますよね。

ではそのバランスシートについて具体的に説明しますね。

🔍バランスシート(貸借対照表)とは?

簿記で使われる「バランスシート」とは、自分の資産(持っているもの)と負債(借りているもの)を整理して一覧にした表のことです。

一言でいえば、「自分の経済的な健康診断表」。

📋 例:あなたの家計のバランスシートはこうなる!

以下は、40代家庭の一例です:

分類項目金額(円)
資産預金1,500,000
資産保険(解約返戻金あり)500,000
負債住宅ローン残高800,000
負債クレジットカード未払50,000

差し引きの「純資産」は?

資産合計(2,000,000円) – 負債合計(850,000円) = 純資産 1,150,000円

これで「自分の家計は黒字なのか、赤字なのか」「資産と借金のバランスは健全か」が一目でわかります!

💡家計簿との違い

  • 家計簿では「今月いくら使ったか」しか見えません
  • バランスシートを使えば「今、自分はいくら持っていて、いくら借金があるのか」まで分かる

つまり、現在地がわかるから、未来の計画が立てやすいのです。

📈バランスシートがあると何が良いの?

課題家計簿のみの場合バランスシートがあると
老後資金が足りるか不安「今月も出費が多かった…」で終わる「今ある資産」と「将来返済する負債」の見える化で対策が立てられる
家のローンが重く感じる借金の総額がぼんやりして不安他の資産と比べてバランスが取れていれば安心できる
教育費がどれくらい用意できるか計画したい預金だけを見て心配になる保険・投資・将来の収入も含めて整理できる

バランスシートは「不安を可視化→安心へ」変える道具なのです。

👶子どもの教育費を「支出」ではなく「投資」と考えるのか?

その理由は下記の2つです。

1.家計簿的視点では、教育費は単なる「支出」として、家計を圧迫するマイナス要因と感じやすい

2.簿記的・投資的視点では、「将来的に子どもが稼ぐ力や自己実現を得るための“資産形成”」と捉えるため、教育費を肯定的に評価できる

考え方家計簿的視点簿記的・投資的視点
教育費「今月○万円の支出…赤字だ」「今後数年で子どもが得る知識・スキルへの先行投資」
学費「高すぎて痛い…」「将来の自立や年収アップを支える価値ある支出」
結果の見方「残高が減った」「自己資本(子の能力)に価値を積み増した」

この思考は「経営者的視野=先を見据えた判断力」ともつながり、家計にもメンタルにもプラスです

理由2:副業・確定申告時に損をしない知識になる

たとえば、ハンドメイド雑貨を販売したあなたが以下の収支だったとします。

  • 売上:月30,000円
  • 材料費:10,000円
  • 発送・梱包費:5,000円

簿記の知識があると、「売上 – 経費 = 利益」という構造が明確になり、
確定申告で経費計上がしっかりできる=税金を払いすぎずに済むという大きなメリットがあります。

また、帳簿のつけ方も分かるので、クラウド会計ソフトや仕訳アプリもスイスイ使えるようになります。

理由3:再就職や内職で、経理・管理部門に強い人材に!

簿記3級以上の資格は、多くの事務職や経理補助の求人で「歓迎スキル」として記載されており事務職や経理補助のパートが多数あります。。

特にこんな仕事に有利です:

  • 町のクリニックの経理補助(月給8〜12万円)
  • 中小企業の請求書作成・仕訳業務(パート可)
  • 個人事業主やNPOでの記帳代行業務(在宅副業)

これから資格をとって何か仕事をしたい!と考えている人には良い資格になりますね。

簿記を学ぶことで得られるのは、単なる“数字の知識”ではありません。
それは、自分の生活やお金に対する「見方」がまるごと変わる“新しい視点”です。

どうやって勉強する?おすすめの学び方3選

① スキマ時間にスマホで学習(スタディング/オンスクなど)

アプリやオンライン講座を使えば、1日10分からでも学習OK。主婦や働く人にもピッタリ。

② 本とノートでコツコツ独学(ユーキャン・TACなど)

書店でも手に入るテキストで独学する方法。費用も安くすみますが、スケジュール管理が大事。

③ 通信講座・通学(TAC/大原/資格の大栄など)

しっかり学びたい方や、2級以上を目指す方におすすめ。費用はかかりますが合格率は高いです。

初心者向け最短ルート:

  1. 簿記とは?の入門書を読む(1冊)
     例:「スッキリわかる日商簿記3級」
  2. スマホで動画+仕訳練習(10〜15分/日)
     スタディングやYouTubeの無料講座を併用 ※リベ大オススメの ふくしままさゆき さんや 私のオススメは【簿記・FP】独学ちゃんねる 桜田 さんです。
  3. 試験申し込み(CBT形式で都合の良い日に)
  4. 模擬問題を3回やって合格点(70点)超えを目指す!

👉 平均勉強時間:30~50時間(1~2か月でOK)

簿記の試験ってどう受けるの?

日商簿記は現在「ネット試験(CBT方式)」が主流。以下のように申し込み・受験できます。

  • 【申込方法】全国の試験センターにオンライン予約
  • 【受験料】3級:2,850円/2級:4,720円
  • 【受験日】自分の都合のよい日程で予約可能
  • 【試験時間】3級は60分

※合格ラインは70点以上。合否も当日わかるので、モチベーションも続きます!

統一試験もあります。年に3回です。こちらはペーパーでの試験になります。

地域によっては統一試験がなく、ネット試験のみのところがありますので注意が必要です。

パソコンの操作が苦手な人は統一試験がオススメです。

地域の商工会議所で行われることが多いので、「簿記試験 2025年」で検索すると、統一試験やネット試験の日程がわかりますよ。

簿記の知識が日常に活きる“シーン集”

  • クレジットカード明細を見て「資産」か「費用」か判断できる
  • 家計簿アプリの仕分けがサクサク進む
  • 確定申告の意味がちゃんと理解できる
  • ローンや保険など「数字」の見方に強くなる

「お金の流れが見える」ことで、ムダ遣いが減り、心の不安も軽くなります。

簿記は“数字の言葉”。40代からの人生を賢く整える武器!

簿記は、お金を「見える化」し、「未来を予測」し、「判断する力」をくれるスキル。
ただ記録するだけの家計簿では、見えなかったものが見えてきます。

そして今こそ学び直しのチャンス!
忙しいあなたでも、スキマ時間で学べるツールが整っています。

「お金に不安がある」「これからの人生、備えたい」
そう思った今が、簿記をはじめる最高のタイミングです。

私もアラフィフになってから取り組んでいます。

おかげで現在の家計状況をより客観的に見れるようになりました。

皆さんも一緒に、簿記に取り組んでみませんか?

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