無給でも働き続ける現場のリアル ― 江別谷藤病院の給与未払い問題から考える

こんにちは。現役看護師のエストです。

先日、テレビのニュースで「給与が2か月分未払いで働き続ける」職員たちの姿を見て、胸がいっぱいになりました。

しかもこの病院は、江別市内で夜間・休日の当番病院として地域医療を支えている存在です。

患者さんを思う使命感だけで働き続けるその現場には、同じ医療職として深く考えさせられるものがありました。

ところが最近、少し前向きなニュースもありました。

理事長が未払い分について「9月中旬までに支払う」と説明したとの報道です。

この記事では、まずその報道内容を元に現状の整理をし、続いて制度とデータを踏まえた背景解説、最後に読者の皆さんへの問いかけにまとめています。

最新ニュース:未払い分は「9月中旬までに支払う見通し」

医療専門サイト m3.com によると、江別谷藤病院(江別市、122床)および釧路谷藤病院(釧路市、42床)の医師やスタッフ約300人分、総額は約2億円にのぼる給与が7月以降未払いとなっていると報じられました。

理事長は「経営悪化」が原因と説明しつつ、「9月中旬までに2か月分の給与を支払う」と回答しています (m3.comYouTube)。

また、共同通信や神戸新聞によれば、病院側は「なるべく早く支払いたい」「来月中には2か月分の支払いをしたい」としており、一定の前向きな姿勢が見られます (神戸新聞)。

これらは未払い問題への初期的な対応とみえるため、現場には一時の光明とも言えます。

法律が求める「お給料は必ず払われる」社会のルール

日本の労働基準法第24条は、給料について以下のように定めています:

  • 毎月1回以上、一定の期日に、全額を通貨で、労働者本人に直接支払うこと。

この「賃金の5原則」は労働者の権利として守られるべきものです。

2か月連続で未払いとなると、明確な法違反の可能性があります。

病院経営の核心 ― 「人件費が半分以上」を占める構造

厚生労働省の調査から、医療法人病院では人件費率が約55%前後という高い割合であることが分かっています(第24回 医療経済実態調査 2023) (m3.com神戸新聞)。

また、WAM(福祉医療機構)の分析でも「一般病院で人件費率は5割台半ば」と報告されています。

給与支払いが困難になるほど資金繰りが悪化している背景には、こうした構造的要因があることを示しているわけです。

地域医療を支える「当番病院」の責務と葛藤

江別谷藤病院は、江別市内で夜間や休日の急患を受け入れる「当番病院」に指定されています。

これは市・医師会が連携して回す仕組みで、地域住民の安全に欠かせない医療体制です(厚労省の医療計画制度にも位置づけあり) (朝日放送)。

そのため「病院を閉めるわけにはいかない」と、職員が無給でも働き続ける選択をしている現実があるのです。

職員を守る制度的セーフティネットはあるのか?

未払い賃金に対する救済制度としては、

  • 労基署による是正勧告
  • 労働審判・訴訟
  • 「未払い賃金立替払制度」(国が最大80%まで立て替え支払う仕組み)

などがあります。

しかし、多くの職員が「告発すれば病院が潰れるのでは」「患者に迷惑かけたくない」という葛藤を抱え、動きにくいという現状があります。

地域医療を守るのは“法人の問題だけじゃない”

医療は地域インフラであり、行政・金融含めた支援が必要だと専門家も指摘しています (朝日放送)。

今回のような給与未払い問題は、単なる法人の経営問題とは切り離せない、地域社会全体の課題です。

最後に…あなたなら、どう感じますか?

無給で働くしかない職員たちの姿は、とても辛く、同時に尊いと思います。

しかし、使命感だけに頼れる社会であって良いのでしょうか。

地域医療を守る人と、その生活を支える仕組み、どちらも大切にするには、私たちに何ができるのでしょうか?

あなたは、こうした問題にどう向き合い、何を考えますか?ぜひ、ご意見をお聞かせください。

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