ちょっとした疑問を調べてみた!〜看護師の給与がなかなか上がらないわけ〜

こんにちは。アラフィフブロガーのエストです。

長年看護師の仕事をしていますが、以前から看護師って新人の時は他の職種の方々に比べて比較的給与はいいのにそこからはなかなかあがらないあと感じることがありました。

看護師の皆さんはそんなこと感じたことないですか?

長時間勤務、仕事のストレスが大きい、業務が多種多様にわたっている(医療だけではなく事務仕事等も含まれるなど)、それなのに何年働いても上がっていない。

今回は気になっていた、「なんで看護師や介護士の給与はなかなか上がらないの?」という疑問について、調べてみたのでお話ししたいなと思います。

こちらのブログを読めば、「なるほど、そんな理由があるのか」とわかるかなと思います。

よかったらお付き合いください。

そもそも看護師の給与は低いのか?

看護師の給与って世間一般から見たら低いわけではないですよ。

厚生労働省の『令和4年賃金構造基本統計調査』によると平均で年収約508万円、月給35万円なんです!

この金額が基本給だけではなくて手当や年間に支給されたボーナスも含めた総額なんです。

でも実際そんなに多くもらっていないところも多く、むしろそれより低いような気がします。

平均なので、もしかしたらとても給与の高い職場があって全体の引き上げされている可能性もありますよね。

実際、求人サイトを見ても平均より低いところの方が多いですよ。

求人サイトで紹介されている多くは年収約350万円から450万ぐらいが多いです。

看護師、介護士は高給取りのイメージがありますが、実際は先ほどの求人サイトの年収ではないかと思います。

それに実際仕事をしてみると昇給なんてほとんどありませんし。

役職に就けば確かに給与は上がりますが、役職につかなければ給与は据え置き的な感じです。

「エッセンシャルワーカー」という言葉をご存知ですか?

エッセンシャルワーカーとは『生活必須職従事者』と呼ばれていて、医療や福祉、第一次産業や行政、物流や小売業など、いかなる状況でも必要とされる社会生活を支える職種さんです。

看護師や介護士もこの『エッセンシャルワーカー』に該当します。

でも、そんな生活必須職従事者と言われているのに、給与ってあまり上がっていないような気がしませんか?

看護師の給与がなかなかあがらないわけ

看護師や介護士の給料が上がらない理由は、日本の医療制度や労働環境にいくつかの問題があるからです。

①診療報酬

②仕事の生産性が他国よより低い

③働きてを増やすのが困難

④需要が増えているが供給が追いつかない

それぞれについてお話ししていきますね。

診療報酬

まず、日本では医療費の多くを国が負担しています。

特にお年寄りの医療費はほとんどが公的保険でカバーされていて、そのため政府は医療費を抑えようとします。

これを実現するために、病院が受け取るお金、つまり診療報酬を低く設定することが多いんです。

診療報酬が低いと、病院の収入も少なくなり、看護師や介護士に払う給料も上げられなくなるんです。

仕事の生産性が他国より低い

まずは聞きなれない言葉、『仕事の生産性』についてお話しします。

仕事の生産性とは労働時間に対してどのくらいの成果が得られたのかという「労働生産性」のことです。

日本では仕事の生産性が他の国に比べて低いと言われています。

理由としては、一つの仕事に携わる社員数が多い、時間をかけすぎ、デジタル化の遅れや長時間労働、そして勤務時間が給与のベースとなっている、といったことが挙げられます。

特に関係ありそうなのは『勤務時間が給与ベースになっている』ということですね。

看護師の仕事内容は日常生活の援助から医療まで様々な内容の業務をこなしていますが、この仕事内容等が評価されず、あくまでもどのくらいの時間が働いたかで給与が決定されている、そうなると給与なんて残業とかしない限り上がらないってことになりますよね。

働きてを増やすのが困難

医療業界も他職種に負けず劣らず、厳しい資格の取得や規制があって、働き手を増やすのが難しいからなんです。

それでも給料があまり上がらないのは、自由に競争ができない環境が影響しているからです。

ある意味医療業界は管理されていることが多くて規制も多いため、その規制範囲内でサービスを提供しなければいけないことが多いのです。

一般の会社に比べて、医療業界は競争がないため、収益も上がりにくい、そうなると給与も上がりにくいといった流れになります。

それに、看護師や介護士の仕事はとてもストレスが多く、長時間働くことが求められることが多いです。

だから、若い看護師の中には早々に辞めてしまう人も少なくありません。

これがさらに人手不足を悪化させてしまって、残ったスタッフへの負担が増えるという悪循環が起こっています。

重要が増えているが供給が追いつかない

日本では高齢化が進んでいるので、介護が必要な人がどんどん増えています。

でも、介護士の仕事は給料が低く、他の仕事に比べて魅力が少ないため、新しい人材がなかなか集まらないんです。

看護師も同様です。

その結果、需要が増えているのに、供給が追いつかないという状況になり、給料が上がりにくくなっています。

最後に

結局のところ、看護師や介護士の給料が上がらないのは、国の医療費抑制や、働く環境の問題、人手不足など、いろいろな原因が絡み合っているからなんです。

これらの問題を解決するには、政府が診療報酬を見直したり、働く環境を改善したりする必要があります。

うーん、調べれば調べるほど、看護師や介護士の給与って上がりづらいんだなと理解しましたが皆さんはどう思いましたか?

もちろん看護師、介護士の仕事の魅力もたくさんあります。

でも仕事環境が改善され、時間ではなく、仕事内容が評価され、それに対しての報酬として給料が上があれば、仕事の魅力もより増すのかなあと思います。

もう始まっている『高齢化社会』に対応するためにももう少し国全体で議論されても良さそうですよね。

少しでも環境改善、給与面の改善もされると嬉しいですよね。

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